世界最大の化粧品会社ロレアルグループの日本法人である日本ロレアル株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ジャン-ピエール・シャリトン)は、株式会社チクマ(本社:大阪市中央区、代表取締役社長 堀松 渉)と連携し、美容業界で初めて、美容部員1の制服のアップサイクルを2022年6月末より開始します。本取組みを通し、事業活動による廃棄物・CO2排出量を削減し、循環型社会経済への移行へと貢献していきます。
日本ロレアルでは、デザイン変更や退職などの理由で使われなくなった美容部員の制服を焼却していました。今回のチクマ社との連携により、そのすべてが自動車部品としてアップサイクルされます。初年度は、倉庫に在庫のあった旧デザインの制服、約1.7トンおよび、退職した美容部員分の制服、約560kgがアップサイクルされる予定です。これにより、2022年度は約9トン(9,000kg)、以降は年間約2.2トン(2,200kg)のCO2排出削減につながります。
今回の提携について、日本ロレアル代表取締役社長ジャン-ピエール・シャリトンは次の通り述べています。「日本ロレアルは、『世界をつき動かすような美の創造』のため存在しています。ロレアルにとって美とは責任と思いやりをもつことです。ロレアルは 『地球の限界』を尊重するビジネスモデルに自らを変革することを掲げていますが、気候変動は既にその限界値を超えてしまっています。行動を起こすのは今しかないのです。日本ロレアルではこの7月にカーボン・ニュートラルを達成予定です。今回の提携をはじめ、その他の取組みもさらに加速していきます。美のグローバルリーダーとして私たちが率先して行動することで、化粧品業界そして日本の循環型社会経済への移行支援の加速に貢献していきます」
美容部員が所属するブランドを統括する日本ロレアル 副社長 ロレアル リュクス事業本部長オリヴィエ・ラシェは以下の通り述べています。「今回の試みにより、美容部員へサステナブルな取組みへの参加機会を提供できることを嬉しく思います。制服は、私たちのブランドの世界観をつくる重要な要素であり、お客様と私たちの大事な接点のひとつです。その制服が役目を終えた後、新しい形に生まれ変わり、社会へ貢献できるのは素晴らしいことです。私も美容部員も誇りに感じています」
チクマの代表取締役社長である堀松 渉氏は以下の通り述べています。
「チクマは『環境』『安全』『安心』をキーワードに持続可能な社会づくりへの貢献を目指しています。『廃棄物のリサイクル』を大事な価値として捉え、2004 年にリサイクルに関する特例制度として新たに法制化された『広域認定制度』の許認可(環境大臣認定)を全国第一号として取得しました。その後、2014年からは国内初となる北九州市との官民共同事業として、古着を回収リサイクルし自動車用内装材として北部九州に立地する自動車メーカーへ供給する『地域循環共生圏』型のリサイクル事業などを進めている中、今回化粧品業界として初めて日本ロレアルと連携し、廃棄物のリサイクルの輪を共に広めていけることを喜ばしく思っています」
ロレアルグループでは、2030年に向けたサステナビリティプログラム「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」を推進しており、日本ロレアルにおいてはSDGs(持続可能な開発目標)における国の重点課題である「5 ジェンダー平等を実現しよう」「12 つくる責任つかう責任」「13 気候変動に具体的な対策を」「17 パートナーシップで目標を達成しよう」に特に重点的に取り組んでいます。
1 ロレアル リュクス事業本部のランコム、イヴ・サンローラン・ボーテ、ヘレナ ルビンスタイン、キールズ、シュウ ウエムラ、ジョルジオ・アルマーニの6ブランドの美容部員の制服が対象です。その他のブランドも、今後本取組みに参加予定です